ブドウ・レスベラトロールのニュースと解説
ブドウ・レスベラトロールと乳がん治療のエピジェネティクス
2015/05/08
4月30日(2015年)の日本経済新聞社会面で報道された
熊本大学発生医学研究所による乳癌再発制御に関する研究。
ホルモン療法による乳癌治療後、当該エストロゲン受容体周辺に、
がん遺伝子を活性化させる分子が多数発生していることを突き止めたということです。
研究者らは薬剤耐性が発生する原因となっているその分子の活性化抑制物質を探索。
ブドウ・ポリフェノールのレスベラトロールに最も強い制御能力を
見出したそうです。


1.エピジェネティクス(epigenetics)科学とレスベラトロール
2.乳癌再発のメカニズム探求
3.ブドウ・レスベラトロールの乳癌制御作用
4.乳がんを発現させる危険因子(リスク・ファクター)CYP1B1とは


1.エピジェネティクス(epigenetics)科学とレスベラトロール
熊本大学発生医学研究所は生命科学の先端研究手法の一つ
エピジェネティクスの探求で知られています。
今回の報告は癌や生活習慣病を研究する中尾 光善教授 、 斉藤 典子准教授 らの
研究室が主導しました。

エピジェネティクスは2010年頃より医療業界で話題となっている概念。
DNAたんぱく質が突然変異や親から子へ受け継がれる以外に、食生活、体組織の酸化、
大気汚染、紫外線などの環境汚染によって変化、疾病が発現する実態を探求する学問。
内容的には遺伝子工学を理解しなければ難解ですが、健康生活に非常に密接な学問です。

2.乳癌再発のメカニズム探求
乳がんの形成は患者の遺伝子の相違や異なった要因などによって、複雑な段階を経ます。
しかしながら多くの乳がんのエネルギーがエストロゲンの増加*であることは科学者達に
異論がありません。
エストロゲンは遺伝子細胞の転化形成に反応し、集約させます。
熊本大学の研究者らが英国のネイチャー誌(Nature Communications)に発表した、このたびの研究は
「A cluster of noncoding RNAs activates the ESR1 locus during breast cancer adaptation」
ESR1(エストロゲン受容体:Estrogen receptor beta)周辺に集まる(適応する:adaptation)
(未知の: noncoding)乳癌細胞活性化促進遺伝子(リポ核酸: RNA)群の正体究明です。
*locusは染色体における遺伝子の位置(座標)。
*エストロゲンはステロイドホルモンの親戚.
 がん細胞の増殖を促進するといわれ乳癌、子宮癌患者は
 エストロゲン受容体発現率が高くなっています..
 一般的に乳がん治療にはホルモン治療と呼ばれる抗エストロゲン医薬品が投与されます.

自然発生の癌細胞は DNAのメチル化、脱アセチル化による*クロマチンの異常により
発生することがほとんど
熊本大学発生医学研究所の癌(がん)研究分野では遺伝子のたんぱく質構造である
クロマチンが環境や食品などの外的要因、体組織の慢性炎症、感染症などによって
どのようにがん細胞に変化していくかをエピジェネティクス手法で研究しています。
*クロマチン(chromatin)はDNA結合制御タンパク質とよばれる
ヒストン(Histone)にDNAが絡む構造(ヌクレオソーム:nucleosome)が
集合して構成されています。
(参考)
「新抗がん剤開発のヒントはブドウレスベラトロールの機能解明:
長寿の酵素が癌遺伝子発現と脳血管障害を制御」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=404
(内容の一部)
*細胞内のたんぱく質(ヒストン)とクロマチン遺伝子群(DNA)
*ヒストンを脱アセチル化(アセチル基をはずす)する酵素群
*ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(HDAC 阻害剤)

3.ブドウ・レスベラトロールの乳癌制御作用
アメリカ癌研究協会(the American Association for Cancer Research:AACR
所属するネブラスカ大学がん研究所教授のエリーナー・ローガン博士(Eleanor G. Rogan)
によれば「レスベラトロールはエストロゲン遺伝子のがん細胞転化を阻害し、癌生成過程の
第一段階を予防する能力を持つ」「この作用は乳がんになる全ての
プログレッション(がん細胞の増殖)を防ぐだろう」とのこと
この働きはレスベラトロールにエストロゲンを不活性化させる
キノン・リダクターゼ(quinone reductase:酸化還元酵素)*を導入する作用があることを意味します。
博士らの実験によれば天然のブドウ・レスベラトロールならば、
わずか10マイクロ・モル(µmol/L)でがん転化を防ぐとのこと。
これは赤ワインをグラス一杯飲む量。
グラス一杯には通常9から28マイクロ・モルのレスベラトロールが含まれます。
(産地、収穫年、製造方法、保存方法、経年によりレスベラトロールが0に近い赤ワインも多数あります)
* キノン・リダクターゼ(quinone reductase)はNADPHとも呼称されます.
 NADPHはnicotinamide adenine dinucleotide phosphate.
 (ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸)
 電子や水素を細胞内に運ぶ伝達物質です.
 
4.乳がんを発現させる危険因子(リスク・ファクター)CYP1B1とは
レスベラトロールが乳がん発現のリスクファクターとして知られる二つの危険因子
CYP1B1と猛毒ダイオキシンのテトラクロルジベンゾ-p-ジオキシン
(Tetrachlorodibenzo-p-dioxin:TCDD)を抑制することもエリーナー・ローガン博士ら
に発見されています。
CYP1B1はエストロゲンを代謝する内在性基質を持つといわれ、エストロゲンが
関係する癌発現に、特に深く関わります。
CYP1B1は酸化酵素の一つで、チトクロームP450(cytochrome P450scc)の分子種。
細胞内滑面小胞体の構造部分に結合しています。
ダイオキシンのひとつであるTCDDに誘導されることも知られており、乳がんのみならず、
悪性腫瘍、ガンの誘導物質としてマークされています。
レスベラトロールはこの因子に出会うとガン遺伝子の発現を抑制する抗酸化物質
ピセアタンノール(Piceatannol:スチルベン誘導体)に代謝され
CYP1B1を阻害するといわれます。

「猛毒ダイオキシンと魚介類の汚染:安全ではない日本の近海魚」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=7
ダイオキシンのひとつであるTCDDの解説があります.

「Gタンパク質共役受容体の役割と糖尿病:
シス型オメガ3脂肪酸が肥満脂肪の炎症を抑制しインスリン分泌を促す」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=163
エストロゲン受容体ESR1はGタンパク質共役受容体の一つである
GPR30 (G protein-coupled receptor 30)ともみなされているようです.
Gタンパク質共役受容体(G protein-coupled receptor、GPCR)は
デューク大学の ロバート・レフコウィッツ(Robert Lefkowitz)氏と
スタンフォード大学の ブライアン・コビルカ(Brian Kobilka)氏が発見.
2012年のノーベル化学賞を受賞しています.
ホルモンや神経伝達物質を細胞に取り込む重要な機能を持つタンパク質.
生活習慣病などの疾病発現に関わります.
Gタンパク質の発見には1994年にノーベル医学賞が与えられています.

「遺伝子工学による不妊治療と若返り:ブドウ・レスベラトロールが卵巣老化を防止」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=160
(内容の一部)
*卵巣は最も老化の早い器官
*加齢のメカニズムを理解することにより不妊治療が大きく進展する
*培養した他人の卵巣前駆体を移植して若返り?
*ブドウ・レスベラトロール研究の新たな潮流:長寿遺伝子活性化の真実を証明

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