文学碑を訪れた後は、海岸や街中をのんびり散歩しませんか?
このサイトでは慎太郎さんも見たり食したりした、逗子や葉山の魅力をお伝えします。
第四話 小林真道さん「これぞ元祖逗子・フィルムコミッション!?狂った果実・撮影ウラ話」
第三話 渡辺順寛さん「小さな逗子から日本へ・・・手作り居酒屋甘太郎」
第二話 高橋健司さん「雲の展望台・披露山」
第一話 高梨 文さん(珠屋洋菓子店)
2005年 7月

第一話 高梨 文さん(珠屋洋菓子店)
逗子の子どものおやつは?と問えば、誰かが必ず答える「珠屋のケーキ」。

お誕生会のケーキが珠屋だった、という方も多いのでは。実は、太陽族が闊歩していた50年以上前から逗子銀座通りにある、老舗なのです。

シュークリーム、エクレア、スイスロール...慎太郎さんや裕次郎さんもあこがれた魅惑のスウィーツたちを、創業以来作り続けてきた高梨 文さんに、お店の歩みや、石原家のお話をインタビューしました。
1



―創業50年とお聞きしましたが。

・現在の場所(逗子銀座通り)にお店を構えてからは50年が経ちました。それ以前は森戸海岸にお店があり、写真屋や海の家なども致しました。「かぎや」さん(現在の海浪)・菊水亭さんとならんで営業しておりまして、夕方になり店にあかりがともりますと、その辺りは「いかにも森戸らしい」風景になったものです。現在の場所に移りましてからは、当時では珍しかった洋菓子店を開店しました。その後ケーキ工房を店の上に作ったり、喫茶スペースを奥に作ったりなど改装をして、現在の姿になりました。

―最近では逗子にもケーキ屋が増えましたが、当時は珠屋だけでした。子供のとき、お菓子のご馳走といえば珠屋のケーキでした。お土産でお客様が見えると、客間をこっそり覗きながらワクワクしたものです。

・当時贈答用としてご用意しておりましたのは、スイスロールと、白スポンジにチョコレートをコーティングし、胡桃をあしらったケーキの2本セット。1000円という価格は、当時としてはかなり高価だったと思います。ロールケーキは(クリームの)絞りなどを施したケーキより比較的作りやすかったということもありまして、開店当時から作っておりました。

―50年前というと、ちょうど太陽族が闊歩していた頃ですね。その当時からあるケーキというとなんですか。

・開店当初からあるのは、シュークリーム、ゼリーなどですね。今は止めてしまいましたがババロアなども作りました。シュークリームはレシピも変えていません。ゼリーは濃い緑色で、もう少ししゃれたもののほうがいいのではと主人に言ったんです。でもこれでいい、ということだったので、そのままにしております。


―あのカラフルさがまた魅力的で、子どもにはうれしいおやつですね。今の一番人気ケーキは、なんといってもピーチロールでしょうか?石原良純さんがテレビ番組で紹介してから、一躍有名になりましたが。

・お店のケーキとしては新しいほうかと思っておりましたが、それでも40年は売っておりますね。その他昔からあるものといえば、モザイクやザバロールなどですね。
1
人気ナンバーワン・ピーチロール。今日も残りわずかだった
1

ロールケーキは今も昔もヒット商品。「新メニュー」マロンロール



―石原家の方もケーキを買いにいらっしゃいましたか。

・まだ4人の息子さんが小学生位の頃だったか、お母様と一緒にケーキを買いにお見えになったことがありまして、店の入り口でさわいでいると、お母様の「静かになさい」の一言でぴたっとおしゃべりをやめ、お行儀よくしていたのが印象的でした。また、長男の伸晃さんだと思いますが、中学生くらいの時赤電話をかけておられる時、その話をする様子がとてもきっちりとしていて、お家でしっかり躾をなさっているのだ、と思いました。大きくなってからはお勉強が忙しくなったのか、あまり見えなくなりました。

―最近はいかがですか。

・石原慎太郎さんご自身が買いにいらっしゃることもあります。先日も、東京に帰るときに立ち寄ってくださいました。私が「いつも同じことばかりやっているんですよ」と話すと、「それが、いいんですよ」と言ってくださいました。

―確かに珠屋さんの魅力は、子どものとき食べた味がそのまま「変わらないこと」だと思います。いつでも変わらずそこにあり、安心して食べられる「家庭の味」のような感じですね。

・このあたりの奥様方は、東京から逗子までお茶も上がらず帰り珠屋に来ると「ほっとするのよ」と言ってくださいます。私などは、東京に出た時、今どきのケーキをみると、変わらないといけないのではないかと思ったりしますが、お客様からは「変わらないで」とよく言われます。お店でスポンジからしっかりと、お客様の望まれる味をきちんと作っていくのが、一番だと思います。



石原家の食卓・この逸品

<太陽族も頬ばった、変わらない味のおやつ>シュークリーム

昔から変わらないレシピ、と高梨社長もお話していたシュークリーム。二つに割ったシューの間に挟まれたクリームは、よく見かけるホイップ状や生クリーム入りのものではなくカスタードクリームです。ほのかなバニラの香りがし、甘さも控えめすぎず、くどすぎず。リキュールなどを多用した最近のお菓子の香りとは異なる、昔ながらの味わいです。香ばしい薫りのシューも、しっとりとした感じがクリームと口の中で一つに溶けあいます。まるでお母さんのような、優しい美味しさです。

DVC00006

シュー・ア・ラ・クレーム





<これぞ、珠屋ケーキの真髄!>復刻版・スイスロール

復刻版として登場した「スイスロール」。ロールケーキが珠屋ケーキの始まり、と教えていただきましたが、「ロール・バタークリーム・アプリコットジャム」という珠屋ケーキの三大要素?を兼ね備えた、まさに真髄とも言えるケーキです。

DVC00007
伝統の味:復刻版スイスロール


キメの密なスポンジと真っ白なバタークリームを一緒に巻き込み、上に固く煮詰めたアプリコットジャム、アーモンドスライス、網目に描かれたアイシングが飾られています。最近のふわふわスポンジとは違う、どちらかというとどっしりしたスポンジはとても食べ応えがあり、甘さもしっかり。でもこれがバタークリームのなめらかなコクとぴったり合って、一つで大満足気分になれます。濃いめのコーヒーや紅茶とあわせると、おいしくいただけそうです。




1珠屋洋菓子店

神奈川県逗子市逗子1-5-8

電話 046-871-2242

ホームページ http://www.tamaya1950.com/

eメール   info@tamaya1950.com

地方発送あり



取材・文責:実行委員会

12:16, Thursday, Jul 14, 2005 ¦ 固定リンク


2005年12月
2005年 9月
2005年 8月
2005年 7月
ここをクリックしてブラウザのアドレス欄に表示されているのがRSS用のURLです。このURLをRSSリーダーなどに設定してご利用ください。

 

ブロキュー