健康と食品の解説
偽装列島を健康に生き抜く知恵(5)
安全性と成分量確認が必須なサプリメントと医薬品
整腸剤新薬キノホルム薬害の教訓
2023/04/03
               (まえがき)
@医薬品に安全なものはありません。

医薬品といえば消費者が安心、安全と認知してくれていることを前提とした
宣伝コピーが溢れるようになっています。
大企業の医薬品ならば安全性、効能共に間違いがないと盲信する国民性を
見透かされているからです。
医薬品とはどのようなものか、どのような時に、どのように、どのくらい使用すべきかを学び
最終的には自己責任で判断しなければなりません。
製薬会社、医師の責任範囲は限られています。
 
@著名研究者といえどもその説を盲信しないこと。
医学、医療論文の実験データや写真には改造、ねつ造が珍しくありません。
スタップ細胞の偽造のような若い研究者によるものばかりでなく
高名な博士らによる捏造論文が著名科学誌に掲載されることも少なくありません。
 
@製薬会社は民間の営利企業ということを忘れてはいけません。
製薬会社をサポートした御用学者による「初めに結果ありき」の効能実験論文が
珍しくありません。
有利な効能は誇大に、不利な重大副作用は隠ぺい。歴史が証明しています。
 
@火の無いところに煙は立ちません
「疑義をもたれた医薬品は明確な科学的な証明があるまで回収を待つべきではなく、
その時点で疑わしきは直ちに回収すべき」

サリドマイドの有害性を疫学的に証明した「レンツ博士の警告」です。
https://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=631
疑義が報告された時に薬害を回避するには製造会社の言い訳を聞く必要がありません。
また病院や診療所の医療担当医師が患者ファーストとはかぎりません。
「科学的証明」とは食品会社、医薬品会社の錦の御旗。
分子レベルでの有害性証明は時間を必要とし、簡単ではないからです。
サンプルの少ない疫学的調査であっても有害説には耳を傾ける必要があります。
 

     (まえがき)医薬品と付き合うには
1. キノホルム(キノフォルム:chinoform
)とは
2. 原因不明の「しびれ病」が各地で続発
3. スモン病と名付けられた「しびれ病」の患者数
4. 捏造データによりスモン病ウィルス感染症説が有力に
5. 厚生省、医薬品製造会社がスモン病キノフォルム原因説を無視
6. 東大、新潟大学教授らがスモン病の原因はキノフォルム胃腸薬と断定
 
1. キノホルム(キノフォルム:chinoform)とは
キノホルムはスイスのチバ・ガイギー
(*ノバルティス:Novartis International AG)が
1889年にコールタールに含まれる有毒物質キノリン(quinoline)が
殺菌効果を持つことに注目、傷口に塗る外用消毒薬として開発しました。
キノリンは肝臓を損傷するといわれています。
その後キノホルムは戦乱時の未開発地域でアメーバ性赤痢対策として
軍用に服用薬として使用されていましたが、日本では第二次世界大戦後に
民間薬に転用。整腸剤として売り出されました。
大衆薬として売り出したのはチバ・ガイギーと田辺製薬、武田薬品。
欧米など他国では劇薬とされていたため販売されませんでした。
*ノバルティスは抗てんかん薬の違法マーケティング事件(2010年)や
高血圧治療薬ディオバンの臨床実験ねつ造データ事件(2013年―2017年)
で話題となった世界最大級の医薬品製造企業。
 
2. 原因不明の「しびれ病」が各地で続発
1965年ごろより日本各地で原因不明の奇病「しびれ病」が続発しましたが、
原因物質は発見できず、とりあえず亜急性脊髄視神経症(*スモン病)
と名付けられました。
(集団発生が顕著だったために感染症説が有力となりましたが、なんらかの細菌やウィルスの
食中毒が拡がった地域で、治療にキノホルム(キノフォルム)を使用し、
それも「服用量を増やせば治りも早い」とばかり安全性を無視する国民性が
災いしたと考えられるでしょう)

症状は下肢がピリピリする知覚や下痢、腹痛などの苦痛が相当期間続き、
次第に上半身に移動し、歩行困難、視力障害、中枢神経、末梢神経障害を発症。
悪化していくといわれます。
*スモン(SMON:subacute myelo-optico-neuropathy)
 
3. スモン病と名付けられた「しびれ病」の患者数
毒性が認知されていたキノホルム(キノフォルム)ですから、
それを大衆胃腸薬として販売し、被害者を出したのは主として日本。
1961年の患者総数は153人。
1965年の年間患者発生数は約450人。
1969年には年間患者発生数が約2300人、ここまでの累計は約7300人
1972年に登録された患者総数は9249人。
キノホルム(キノフォルム)薬害裁判時に被害者側が計上した患者数は約1万1千人。
死者は約600人。実数はその3倍と噂されていました。
 
4. 捏造データによりスモン病はウィルス感染症説が有力に
1965年久留米大学新宮助教授らは第65回伝染病学会西日本地区会にて
「スモン病患者の糞便・血液・髄液からエコー21型ウィルスを分離し、
スモンの病原ウィルス」であろうと発表
(使用サンプルの取り違え? なにかの間違い? 意図的?)。
同じ頃に京都大学前川孫次郎教授神経学会会長がスモンは伝染病であることは
明確で、スモンを伝染性索脊髄炎あるいは伝染性白質脊髄炎と呼ぶことを
学会で提案(確信した理由は不明)。
キノホルム(キノフォルム)原因説が有力になったころの1970年には京都大学医学部の
井上幸重助教授が「スモン患者の便から新型ウイルスを分離し、
分離したウイルスをハムスターに接種してスモン様の変化を起こすことに成功した」と
英国の学会誌ランセットに報じました。(ねつ造された不正情報だったことが後に判明)
井上助教授の発表から4カ月後、ウイルスの電子顕微鏡写真が報道され、
厚生省はスモンに伝染病予防法を適応すると発表しました(この項ウィキより)。
これらの報道によりスモン・ウイルス説は揺るぎないものとなったようです。
 
5. 厚生省、医薬品製造会社がスモン病キノフォルム原因説を無視
強い毒性が報告されていたキノホルム(キノフォルム)でしたが、一般用医薬品として
製造販売を承認した厚生省や田辺製薬などの製薬会社、スモン調査研究協議会は、
キノホルム(キノフォルム)の神経障害がたびたび報告されスモン病のキノフォルム原因説が
有力となっても、ウィルス感染症説に固執し、キノフォルム原因説を無視。
対応するアクションもなく販売が続けられました。
 
注目すべき米国のFDA(食品医薬品局)はサリドマイドと同様に
キノホルムの米国での販売ないしは製造を最後まで許可しませんでした。

1970年になると疫学調査に基づくスモンのキノホルム原因説が発表され(下記6項)、
多くの研究者、医療機関がその説を支持するようになり、ついに販売および
使用が中止されましたが、1万とも3万ともいわれる被害者が続出した後でした。
 
6. 東大、新潟大学教授らがスモン病の原因はキノフォルム胃腸薬と断定
田村善蔵東大薬学部教授らはウイルス説に懐疑的で、スモン病患者に特徴的な
症状である緑色舌苔、緑色便、緑色尿に注目。
スモン患者から分離した舌の緑色色素を分析し、その色素の本体が
キノホルムと鉄イオンの結合体であることを明らかにしました。
また新潟大学の椿忠雄教授はスモンとキノホルムとの因果関係を重視し、
患者の多かった新潟、長野両県でキノホルム患者の服用歴を疫学的に調査。
下記の調査結果を確認した椿忠雄教授は1970年8月にスモン病の原因は
キノホルムであると厚生省に報告。
*スモン病のほとんどの患者が、発症前にキノホルムを大量に内服していた、
*キノホルムの服用量が多い者ほど、服用期間が長い者ほどスモンの重症例が多い、
*キノホルムを中止すると改善に向かう患者が多い、
*キノホルムの服用によりスモンと同様の発症例が戦前に報告されている
1970年9月5日、椿教授は日本神経学会でスモンのキノホルム説を発表。
厚生省は「結論が出るまでは、同剤の使用を見合わせるべき」とし、
同時にキノホルム剤の販売を一時中止するように通達を出しました。
(この項はウィキ等より)

*サリドマイドパラドックスを説明 ~鏡像異性体を持つ医薬品の使用に警鐘
      名古屋工業大学プレスリリース|2018年11月20日掲載

サリドマイドは,1950年代後半に四肢奇形という悲劇的薬害を引き起こしたくすりです。
当時,サリドマイドは我が国ではイソミンという名称で睡眠薬/鎮静薬として処方されました。
妊娠中の女性には対しては,つわりの軽減に効果的なくすりとして一般に広まっていきました。
ところが数年後,それまでほとんど知られていなかった手足に重篤な障害(四肢奇形)を持つ
新生児の報告が相次ぎました。
その後,この原因物質がサリドマイドであることが特定され,サリドマイドの使用が禁止されました。
しかし,皮肉なことにサリドマイドは,ハンセン病,エイズ,免疫不全症候群などの
多様な疾患治療薬になることが,その後の研究で次々と明らかとなっていきました。
現在,サリドマイドは世界各国で再認可され,多発性骨髄腫や重度のらい性結節性紅斑の治療薬として
新商標THALOMID®(日本名サレド®カプセル)として発売されています。
 サリドマイドの化学構造には,一つの不斉炭素原子があります。そのため,
アミノ酸と同じように,右手型(D体,R体)と左手型(L体,S体)の鏡像異性体が存在します。
1979年,ミュンスター大学のBlaschke教授らは,独自に開発した光学異性体分離カラムクロマトグラフィーを用いて
鏡像異性体を分離し,それぞれによる動物実験を行いました。
その結果,サリドマイドの左手型鏡像異性体にのみ催奇形性が観察され,
右手型鏡像異性体は奇形を誘発しないという実験結果を得ました(引用文献1,図1)。
この報告は医薬品開発における鏡像異性体の薬効の差異を認識させる重要な論文となり,
鏡像異性体の片方のみを選択的につくる技術「不斉合成」の発展に大きく寄与しました。



*キラル (chiral)と(ラセミ状態:racemic mixture
化学合成素材は化学式が同一でも天然とは異なります。
キラル (chiral)と呼ばれる異性体(鏡面体)の存在です。
酵素(タンパク質)に例をとれば、合成アミノ酸の異性体(鏡面体)と呼ばれる
左右のD体(dextro-rotatory)とL体(levo-rotatory) が似たような薬理作用、毒性を示す場合や、
一方だけが毒性を持つ場合があります。
また両体の作用、反作用が拮抗することで
効能が相殺されることもあります(ラセミ状態:racemic mixture)。
1960年代前後に腹痛、下痢止めの生薬となる天然素材成分を合成したところ
毒性がある異性体が合成されており、被害者が続出しました。
副作用データを隠ぺいした田辺製薬の不誠実が話題となった
整腸剤キノホルムによるスモン病(subacute myelo-optico-neuropathy:SMON)です。
今では合成医薬品開発には異性体のチェックが必ず実施されます。

2019/01/21

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「バルクワインの重金属汚染と無添加ワインのからくり」
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「ヒジキなどの食品ヒ素に肺がんリスク:国立がん研究センター」
ヒジキは必ずしも健康食品ではありません
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