世界に知られた日本人と外国人
アデュカヌマブ(Aducanumab)は認知症の救世主?
モノクローナルβアミロイド除去抗体
2016/09/02
世界には推定4,680万人のアルツハイマー認知症に代表される脳神経機能が冒された患者が
いるそうです。
認知症、パーキンソン病など神経細胞障害は未明な点が多いのが現状。
脳神経細胞が死滅していく過程を探るのは難しい課題ですが、医学界の挑戦は続いています。

最近10年は認知症治療新薬が新たに承認されることもありませんが
2016年9月1日発行の「ネイチャー誌:Nature」に希望を
持つことが出来そうな論文が発表され、関係者の注目を浴びています。

スイス大学(University of Zurich)中心の研究者らが発表したものですが、主題は
「Antibody reduces harmful brain amyloid plaques in Alzheimer's patients」
(アルツハイマー患者の脳に沈着した毒性βアミロイドの塊が抗体で減少された)
抗体とは合成された単一純粋抗体(*モノクローナル抗体)を指します。
βアミロイドはアルツハイマー型認知症(Alzheimer's disease)の主原因として
知られたタンパク質。
沈着が続くと脳細胞を死滅させることが知られています。

この内容はすでに昨年2015年3月にニース(フランス)の*学会で治験の中間報告があり、
その後の報告が期待されていました。
*12th International Conference on Alzheimer’s and Parkinsons’s Diseases and
Related Neurological Disorders
(アルツハイマー、パーキンソン病と関連する神経障害の国際会議)

ネイチャー誌で発表された今回の論文でインパクトがあったのは掲載されたPET画像。
アルツハイマー認知症の原因物質といわれるβアミロイド(beta-amyloid)が増大して
塊(プラーク:plaques)となり、脳に沈着している様子の断層写真PET画像が投与前。
偽薬使用患者や、投与量ごとに分けて54週間テストした患者の使用後断層写真PET画像が
並べて報告されています。

投与量が最も多かった部類の患者のケースではβアミロイドの沈着が
54週の投与で見事に消失しています。
下のイラストは論文に掲載された画像の引用ですが、左の画像のオレンジ色部分が
テスト前のアミロイド沈着状態。右の画像は54週のテスト後の画像。
オレンジ色が完全に失せています。
        
新薬はアデュカヌマブ(Aducanumab)と名付けられた
単一純粋抗体*(モノクローナル抗体:monoclonalantibody)
*認知症初期の脳細胞に沈着した原因物質βアミロイドを除去するためにデザインされ、
骨髄免疫細胞(骨髄のBorn marrowからB細胞と呼ばれます)で作られた単一抗体。
実験ではこの抗体を標的(βアミロイド)に運びます。
アデュカヌマブはスイス大学(University of Zurich)からのスピンオフ・グループが
2006年に創立したNeurimmune社を中心に開発され、
スイスで発祥し、アメリカやヨーロッパを拠点とする大手バイオテクノロジー会社
バイオジェン社(Biogen:1978年創業)が総発売を企画しています。
*現在のバイオジェン社は合併によりバイオジェン・アイデック(Biogen Idec)。
創業者の一人を含めこれまでノーベル賞受賞者が2名在籍.

認知症原因物質の作用機序はいまだに解明できていませんが、
βアミロイドの沈着が観られるようになる初期の認知機能低下症状から
10年から15年くらいで記憶喪失を伴う認知症が発症することが解っています。
「認知症に関わるアポE遺伝子の制御は可能か? 米国立老化研究所のアポE4調査:GeneMatch」
    アポE4がβアミロイドの沈着と塊(プラーク)形成に関与

http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=513

スイス大学のRoger M. Nitsch教授はアデュカマブの投与量がβアミロイド除去量に比例し、
最大投与を54週続けた患者の中枢神経の大型細胞(microglial cells)から、
ほぼ完ぺきに除去されたことに、この抗体の将来性を認めています。
ただし今回の治験は総計165名。
大規模な治験段階で失敗する前例が多いために、
これからの治験でアデュカヌマブに小規模実験時と同様な効果が得られるかどうか。
現在の実験は折り返し点を過ぎたところ(第二ステージへの中間点)ですが
クリヤ―出来れば、画期的。

ただし抗体がβアミロイドの塊は識別できても、誰もの体内に豊富に存在する
βアミロイド前駆体蛋白(amyloid precursor protein)は識別できません。
前駆体は神経細胞成長に重要な役割を果たしていると考えられますから
有毒アミロイドとともに葬り去るわけにはいきません。

安全性の問題について関係者は楽観的といわれますが、これはクリヤーしなければならない
大きな課題です。
頭痛やアミロイド関連による想像力異常など短期的副作用報告はありますが、
その他副作用は不明です。

次の段階はバイオジェン社により世界20か国の300ヶ所のセンターで
合計2,700人を集めて治験をする予定だそうです。

(参考:認知症予防最前線)
「医療新時代を開くナイアシン(NAD+ NMN):
慶応大学医学部先端科学研究所の若返り最先端医療情報」

http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=622
「メタボが癌になり易いのはT(胸腺)リンパ球の老化」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=562


(参考)血管性認知症
アルツハイマー型以外の認知症もいろいろあります。
欧米に較べ脳卒中が多いといわれる日本ではアルツハイマー型認知症に次いで多いとされる
脳血管障害(cerebrovascular disease:CVD)に起因する血管性認知症が注目されています。
研究の進んでいる理化学研究所では血管性認知症の原因には、「脳梗塞、脳出血、
クモ膜下出血に加えて脳循環不全、低灌流、白質病変などの病型も含まれるが、
これらを原因としてアルツハイマー病になるという概念」もあるそうです。

腎疾患と老化を促進するAGE(終末糖化産物)と異性化糖」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=522
また糖化(glycation)による終末糖化産物(AGEs:advanced glycation end products )が
認知症の原因となることも多いようです。
AGEは加齢や糖尿病により増加するといわれます。

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https://www.botanical.jp/item_view.php?item_number=28
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「ブドウ・レスベラトロールが関わる窒素合成と
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http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=66
エネルギー源となるエーティーピー(ATP:アデノシン三リン酸)とは
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=147
「バルクワインの重金属汚染と無添加ワインのからくり」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=448
「ヒジキなどの食品ヒ素に肺がんリスク:国立がん研究センター」
ヒジキは必ずしも健康食品ではありません
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=123


https://www.botanical.jp/item_view.php?item_number=36

https://www.botanical.jp/item_view.php?item_number=1011

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