ブドウ・レスベラトロールのニュースと解説
ブドウ・レスベラトロールが記憶と脳の柔軟性経路を制御する:
MITピカワ-脳研究所
2013/11/01

1.ブドウ・レスベラトロールが記憶と脳の柔軟性(可塑性)を制御する
2.サーチュイン1SIRT1)の新たな働きを発見
3.サーチュイン1SIRT1サーチュイン2SIRT2)
4.ヒストンのアセチル化酵素(HAT)と脱アセチル化酵素(HDAC)とは
5MITピカワー学習・記憶研究所(Picower Institute for Learning and MemoryPILM
6.ピカワー財団(The Jeffry M. and Barbara Picower Foundation) :



1.ブドウ・レスベラトロールが記憶と脳の柔軟性(可塑性)を制御する
マサチューセッツ工科大学(MIT)に属するMITピカワー学習・記憶研究所(PILM)より
長寿のポリフェノールで知られるレスベラトロールに記憶力を増大させ
脳力を強める(頭が良くなる)働きがあることが報告されました。
7月11日発行のネイチャー誌に発表されたものですが、主筆はサイ教授(Li-Huei Tsai)。
 
「新たな経路がマイクロリボ核酸134とサーチュイン1(SIRT1)を経由して、
記憶と脳の柔軟性(可塑性)を制御する」
(A novel pathway regulates memory and plasticity via SIRT1 and miR-134).

 
論文詳細は省きますが、この研究はアルツハイマー(Alzheimer)や脳神経を衰弱させる諸病治療の
医薬品開発につながると期待されています。
発表したサイ教授らのグループは、レスベラトロールがサーチュイン(sirtuins)を活性化させ
長寿を達成する機能ばかりでなく、加齢による神経変性異常(neurodegenerative disorders)を
防ぐことを、すでに報告していました。
サイ教授(Li-Huei Tsai)らは今回の研究でサーチュイン1(SIRT1)に脳の記憶と
柔軟性(記憶量を増やす役割)を促進する活性もあることを発見。
中枢神経系異常の治療に価値ある働きをするだろうことを示しました。

2.サーチュイン1(SIRT1)の新たな働きを発見
これまで知られていなかったサーチュイン1(SIRT1)の認知や未開分野での働きとは、
脳神経と記憶(量)形成につながるシナプスの可塑性(synaptic plasticity)促進。
これはサーチュイン1(SIRT1)の脳における多面的な働きを証明するものであり、
神経変性異常(neurodegenerative disorders)、認知症(impaired cognition)などの治療可能性を
示唆するものとしています。
サーチュイン1(SIRT1)は未知の微小リボ核酸(MicroRNAs)機能を通してシナプス(synapse)の
柔軟性(可塑性: plasticity)と記憶力を助ける中心的なたんぱく質でもありました。
加えて脳神経を生き永らえさせ、正常、異常な脳機能のさまざまな局面で遺伝子制御を行います。
微小リボ核酸(MicroRNAs)とは動植物の遺伝子を配列する分子です。

3.サーチュイン1(SIRT1)とサーチュイン2(SIRT2)
サーチュイン(SIRT)遺伝子はMITのレオナルド・ガレンテ博士(Leonard P. Guarente)が1999年に
発見した長寿の遺伝子。SIRはSilent Information Regulatorの略語.
サーチュイン(sirtuins)等の、ヒストン(後述)を脱アセチル化(アセチル基をはずす)する
酵素群はヒストン脱アセチル化酵素(Histone Deacetylase:HDAC)と総称されますが、
心臓、脳などの人体に18種類は発見されているそうです。
サーチュインは発見された順に番号が振られています。
現時点で7種類が公表されていますが、実験用に化学合成された同様物質にもSIRT500などの番号があります。
1と2には大差がないという主張もありますがマサチューセッツ工科大学(MIT)、ハーバード大学の研究者は
ハッキリと区別しています。
サーチュイン1(SIRT1)は哺乳類の心臓、DNA損傷、遺伝子安定などに複合的な役割をはたします。
MITの研究所では別に進行中の研究でサーチュイン2(SIRT2)遺伝子がイーストや線虫の長寿だけではなく、
細胞組織がダメージを受けたときに働く、進化の保護経路(evolutionarily conserved pathway)において
中心的制御作用をおこない、哺乳類の長寿にも働くことを発見しています。

4.ヒストンのアセチル化酵素(HAT)と脱アセチル化酵素(HDAC)とは
サーチュインとヒストン脱アセチル化酵素は同義語。
脱アセチル化とはアセチル基をはずすこと。
その機能を活性化させるのがレスベラトロールやケルセチンです。

真核細胞にはクロマチンchromatin) と呼ばれる遺伝子群(DNA)とたんぱく質(ヒストン)の
集合体があります。
クロマチンはDNA結合制御タンパク質とよばれるヒストン(Histone)に
DNAが絡む構造(ヌクレオソーム)が集合して構成されています。
このヒストンが酵素群(ヒストンアセチルトランスフェラーゼ:histone acetyl transferase:HAT)により
アセチル化すると、癌などの遺伝子が発現するのを抑制するといわれますが
ヒストンが低アセチル化(脱アセチル化)すると発病に関わる遺伝子が転写を続け、増殖するといわれます。
理論的に長寿は細胞が増殖(ヒストン脱アセチル化)をし続ければ達成できます。
がん細胞撲滅には細胞が増殖を出来ず(ヒストン・アセチル化)に自然死すれば良いことになります。
目的は異なってもその仕組みは同じです。

5.MITピカワー学習・記憶研究所(Picower Institute for Learning and Memory:PILM)
 MITピカワー学習・記憶研究所(以下PILM)はマサチューセッツ工科大学(MIT)に属する
脳神経科学研究所。
PILMは航空宇宙産業、半導体産業に多大な発展をもたらしたフェアチャイルド社オーナーが
設立したフェアチャイルド財団(Sherman Fairchild Foundation:)の寄付によって1994年にスタート。
米国国立精神神経研究所(National Institute of Mental Health)と
利根川進理研脳科学総合研究センター長のサポートによって理研が出資。

その後(財政難からか?)2002年にピカワー財団(The Jeffry M. and Barbara Picower Foundation)が
多額の寄付(約50億円)。MITピカワー学習・記憶研究所となりました。
PILMの設立に尽力し、所長となったのはノーベル賞受賞者の利根川進教授。
巨額の投資運用詐欺事件に巻き込まれる難儀がありましたが、現在でも世界第一級の脳神経科学研究所の
地位は揺るぎません。
 
6.ピカワー財団(The Jeffry M. and Barbara Picower Foundation)
公認会計士、弁護士であるジェフリー・ピカワー氏(Jeffry M. Picower)と夫人の
バーバラ(Barbara Picower)によって1989年に設立された財団。
マドフ・スキャンダルにより2009年に解散。
ピカワー氏は投資家として財をなしましたが、その大部分7千億円強が稀代の詐欺師と言われた
バーナード・マドフ(メイドフ:Bernard Madoff)の証券投資会社となれ合いで築いたものとみなされ、
マドフの破綻後、他の投資家に返還訴訟を起こされています。
メイドフの詐欺手法はポンジー・スキーム(en Ponzi Scheme)と呼ばれ、
高利回りで釣って多額の投資資金を集め、投資はほとんどせずに集金された原資で配当を支払うもの。
マドフ(マードフ)は証券取引所のナスダック会長にも就任しており、その信用によって集めた投資は
30年間に5兆円以上。日本の証券会社、銀行なども機関投資家として多額の投資をしていました。
投資総額の8割は回収不能といわれています。
初版:2010年7月30日
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「ブドウ・レスベラトロールが関わる窒素合成と
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エネルギー源となるエーティーピー(ATP:アデノシン三リン酸)とは
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「バルクワインの重金属汚染と無添加ワインのからくり」
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「ヒジキなどの食品ヒ素に肺がんリスク:国立がん研究センター」
ヒジキは必ずしも健康食品ではありません
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