湘南文化よもやま話:湘南を愛した人々
堀越二郎と湘南の盟友:「風立ちぬ」が描かなかった兵器産業技術者の苦悩
2013/08/02
湘南は堀越二郎、癒しの地
スタジオジブリの劇場映画「風立ちぬ」の主人公として話題の堀越二郎(敬称略)は
50年代、60年代にたびたび湘南を訪れている。
訪問先は名航時代(めいこう:三菱重工業名古屋航空機製作所)の親友。
年は堀越より二つほど若い。
物理、数学者の盟友は敗戦により壊滅した日本の航空機産業に失望し、
大学教授に転じて悠々自適のリゾート生活を送っていた。
 
周辺を隔離する広大な黒松林。緑の芝を望むタイル張りの広いベランダ。
ウィスキー入り紅茶を楽しむ二人の会話に大戦中の思い出話はない。
戦争時代は思い出したくない、忘れたい過去。
家族の近況。江の島、鎌倉の歴史。平和を噛みしめながら、よもやま話に終始する。
ゆっくりとした抑揚の少ない低音で静かに話す堀越。同じ口調で返す友。
二人にとってなによりの癒しであったという。
 
堀越と湘南の盟友とのつながり
二人は世界大戦(大東亜戦争)中に大江工場に近い石川橋(名古屋市瑞穂区陽明町)の社宅で隣組。
制空権を握られ、爆撃が激しくなって後は松本に疎開した名航技術陣に合わせ、
二人の家族も群馬県、長野県に疎開。
ほぼ同年齢の子供達がいたため家族ぐるみの交際が疎開後も続いていた。
 
難題を抱えながらも青春の情熱を注ぎ込んだ仕事は終戦により中途半端で終わる。
敗戦は二人に敗北感、虚脱感を与えたが、欧米の高い工業力、技術力を知る二人にとって
家族に被害なく終戦になったことは大いなる喜びだったという。
他方、終戦まで技術的に未解決の課題が多く、新たなハードルを越えられなかったことを悔やんでもいた。
 
ロマンスどころではなかった戦時下の堀越二郎:「風立ちぬ」の違和感
「風立ちぬ」はこれまでの宮崎作品と大きく異なり、観客に迎合することなく監督が好きだった航空機を取り上げ、
尊敬していた堀越を主役にしたといわれるが、堀越そのものを描いているわけではない。
戦乱の頃を知るか、歴史に詳しい観客は、フィクションとはいえストーリー展開に違和感を覚え、
製作の意図(たぶん、生きる?)が解らなかったという。
少ない情報で2時間の劇場用映画を作り上げるには、つながりの悪いエピソードを
いくつも創作しなければ時間を埋めることが難しかったのだろう。

「風立ちぬ」が描いたフィクションの悲恋は堀越の名航時代。
支那事変から大東亜戦争に突入し、当初の優勢が、わずか1-2年で劣勢に転じていった時期。
欧米文明との大きな格差に悩んでいた当時の堀越に仕事以外を考える物理的、精神的な余裕はない。
フィクションのシナリオは事実に忠実であるはずもないが、ロマンスを創造するのが昭和10年前後なら違和感が少なかったろう。

大戦突入後の昭和17年時点で堀越二郎にはすでに美しく知的な須磨子夫人と唯郎、勇爾、いく子など三人の子がいた。
家族から離れ、仕事に全力投球する堀越に、遠方の軽井沢を舞台にするロマンスはあまりに違和感があり、
堀越の人格を否定しているに等しい。
「会議は踊る」の演出も大本営発表を信じた一般国民がハシャグならともかく、
戦争能力の実態を知る堀越らエンジニアをその場に描くのは似合わない。
戦時下の兵器産業エンジニアの息づまる緊張感は平和な時代の人には理解できないのだろう。
 
軍需産業をリードしていた三菱重工業
堀越が活躍した時代の名航(めいこう)には優秀な人材が集まっていた。
戦後の解体から再統合された三菱重工業を率いた河野文彦。
荘田泰蔵を筆頭に荘田の義兄弟の久保富夫、本庄季郎、曽根嘉年、東条輝雄など熟練、新進の優秀な技術者。
荘田は三菱財閥の大番頭荘田平五郎の4男。
産業革命で重要な役割を果たしたイギリスのグラスゴー大学(蒸気機関発明のジェームスワットが
卒業した名門国立大学)で学んでいる。
名航の仲間は欧米文明に造詣が深く、湘南の盟友もケンブリッジ大学で物理を学んでいた。
そんな連中だから工業力、先端技術でリードする欧米との戦争が無謀なことは良く知っている。
堀越も戦勝の可能性が薄いことを感じていた。
堀越らの話によれば、劣勢にかかわらず奮起した動機、原動力は欧米人の傍若無人な「白人優越主義」だったそう。
 
戦後の航空機産業:再興に距離を置きたかった堀越二郎
戦後は彼らの多くが新三菱重工などに新天地を見出して活動を始めていたが、飛行機を作ることが出来ず、
自動三輪車、トラック、車両、自転車などを製造する新天地に堀越は関心が薄かった。
配転を甘受し会社に残った仲間より、辞めた湘南の親友に共鳴し、安らぎを得ていたのだろう。
共に裕福に育った二人に金銭欲、名誉欲はない。
 
講和条約が成り、50年代半ばになると、堀越と同じころに東大航空学科を卒業した
木村秀政、土井武夫(川崎)、菊原静男(川西)らが航空産業再興に関わり始めるが、堀越はその動きに馴染めなかったといわれる。
名航技術者の親分ともいえた荘田泰蔵は復興を目指す航空産業界のリーダー。
航空学会の会長となり、官製の日本航空機製造社長となった。
堀越は先輩の荘田に請われて民間機YS11の製造に部分的に関わり、東大などの大学で航空学の教鞭はとったが、
軍需産業には二度と関わりたくないと言っていたそうだ。
長男も就職先は三菱グループではあるが分系会社ではない旭硝子。
二男に至っては古河系の日本ゼオン。
このあたりにも彼が戦争中の悪夢を断ち切りたかったことがうかがえる。
 
堀越二郎最大の悔恨:多くの未解決課題を残したまま迎えた終戦
いまも本質は変わらないが、文明の利器の基礎技術はなにもかも欧米が先進国。
堀越らはそのハンディーを背負いながら、技術音痴の海軍軍人の過大な要求をのみこむ。
「お国のため」に劣悪な環境下で精いっぱいの努力をし、世界一の高性能機を開発するが、すぐに追いつかれる。
新たな改良機の機体設計に独創や工夫が出来ても、能力の低い発動機とのマッチングは容易でない。
新たなスペックで無理すれば発動機の振動で機体の共鳴が高じ、墜落の危険がある。

湘南の盟友が名航で担当したのは振動共鳴の原因発見。物理数学者の出番だった。
堀越チームに協力して日夜努力するが、ゼロ戦改良機、雷電(J2M2機)などの悪質な振動問題は解決に多くの時間を要していた。
テストパイロットも常に命がけ。事故が絶えない。
 
次々に上がるハードルに苦闘する高性能戦闘機開発の途上、絶望的な事態が訪れる。
戦況の悪化とともに航空機製造に必要な資材が枯渇。
飛行機そのものを作ることが出来なくなってきたのだ。
工業力、基礎技術が未熟な日本の航空産業に携わった堀越らが戦後永らく引きずっていた悔恨は、
自分達が責任を負うものではないとはいえ、新たな高性能機開発の遅れが戦況を不利に導き、
国の敗戦の一端に繋がったことだった。(しらす・さぶろう)

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