脂肪酸の分類
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乃木生薬研究所
研究開発部門のコラム

世界の食材に焦点を置いた
グルメガイド。
ニュース

DHA/EPA(オメガ3)再検証
脂肪酸の分類
2002年9月5日ニュース

●『脂肪』をもっと詳しく知ろう

脂肪 単純脂質 脂肪酸 飽和脂肪酸 牛肉・豚肉など
不飽和脂肪酸 一価不飽和脂肪酸
●オレイン酸【オメガ9】
オリーブ油、キャノーラ油など。
酸化しにくい
多価不飽和脂肪酸 ●αリノレン酸【オメガ3】
いわし・さばなどの青魚、サーモンの魚油に多く含まれる
酸化しやすい
●リノール酸【オメガ6】
紅花油、ひまわり油、ごま油、大豆油、月見草油など
酸化しやすい
中性脂肪 中性脂肪の90〜95%はトリアシルグリセロールという脂質によるもの。目に見える、一般的に『脂肪』と言われるものとほぼ同じ。 総称して中性脂肪と呼んでいる。エネルギーとして蓄えられる。
複合脂質 リン脂質 リン脂質で代表的なのが『レシチン』。
哺乳動物組織中のリン脂質中、レシチンは30〜50%を占める。
糖脂質 脂肪酸と糖質から出来る脂質<
誘導脂質 コレステロール 皮膚への太陽光線によりビタミンDをつくる
肉に多く含まれる
細胞やホルモンの材料になる。エネルギーとして蓄えられない
例:飽和脂肪酸(炭化水素鎖)
飽和脂肪酸
例:不飽和脂肪酸(炭化水素鎖)
不飽和脂肪酸

●脂質の解説

食品として摂取された色々なタイプの脂肪は摂取された後、十二指腸で胆嚢から分泌 される胆汁で乳化され、すい臓からのリパーゼで分解されて、脂肪酸、モノアシルグ リセロールやグリセリンになって小腸から吸収されます。他の栄養素と較べて脂肪酸 やその性質に近い疎水性物質は種類も多く、これら疎水性物質を総称して脂質と呼び ます。

脂質には1)単純脂質、2)複合脂質、3)誘導脂質(ステロイド、コレステロール) があります。

1)単純脂質

単純脂質にはa)脂肪酸とb)中性脂肪(トリアシルグリセロール)やc)脂肪酸と高級ア ルコールエステルからなるロウがあります。

a)脂肪酸はアルキル鎖をもったアルキルカルボン酸であり、偶数個の炭素原子 をもっています。炭化水素の化学結合の仕方で分類されます。

a-1)飽和脂肪酸、牛肉・豚肉の脂身・バター・ラード・

a-2)不飽和脂肪酸a-2-1)アルファリノレン酸系のオメガ3、必須脂肪酸。多価不飽和 脂肪酸

a-2-2)リノール酸系のオメガ6、必須脂肪酸。多価不飽和脂肪酸

a-2-3)オレイン酸系のオメガ9 一価不飽和脂肪酸

先に記述したように、オメガエンドから数える炭素の二重結合が炭素の鎖状列の三番 目と四番目の炭素間におきているアルファリノレン酸系の不飽和脂肪酸がオメガ3で すが、同様に6−7に二重結合がみられるオメガ6です。紅花油、ひまわり油、ごま 油、大豆油、月見草油に多く含まれます。
オメガ3と6は多価不飽和脂肪酸とも呼ばれ構造は大変似通っています。体内では生産 できないため、ともに必須脂肪酸ともよばれます。
オメガ3と6は、ともにホルモン様制御物質のプロスタグラディン(先述)に変換され て作用するといわれます。
オメガ9は一価不飽和脂肪酸と呼ばれオリーブ油、キャ ノーラ油が著名です。オリーブ油の70%-80%を占める成分はグリセロールの水酸基 すべてがオレイン酸エステル化したトリオレイン(トリオレイングリセロール)(C 57H104O6 分子量885.45)です。
b)最も一般的な脂質のトリアシルグリセロールはグリセリン(C3H8O3分子量 92.09 多価アルコールの代表、生体内ではぶどう糖から造られる)の脂肪酸エステ ルです。ベタベタした油脂を想像していただくのが良いと思います。人体で生合成さ れるのは腸粘膜の細胞のなかです。中性脂肪の90-95%はトリアシルグリセロールで すので中性脂肪と総称されています。過剰なエネルギーはこの形で脂肪組織に蓄えら れ、血中濃度の増加が高脂血症とよばれます。


2)複合脂肪

複合脂肪にはリン酸を含むリン脂質(細胞膜、ミトコンドリアの外膜と内膜、などの 生体膜の主成分)、脂肪酸と糖質からなる糖脂質(現在研究が急進展している分野。 血液型を決める活性糖脂質、癌抗原他非常に多種類ある)の三種類があります。

細胞膜に必ず存在するリン脂質はグリセロールに二分子の脂肪酸と一分子のリン酸が 結合しています。

レシチン(C40H80NO8P分子量734.05)は代表的なリン脂質で哺乳動物組織中リン脂質 の30-50%を占めます。グリセロールの1-2位に脂肪酸がエステル結合し、3位にリン 酸のコリンエステルが結合したものです。

レシチンのコリン部分がエタノールアミン、イノシトールに置き換わったホスファチ ジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトールなどもあります。


3)誘導脂質(ステロイド、コレステロール)

コレステロール(C27H46O 分子量386.66)は最も普通のステロイドアルコールで 胆汁酸、ステロイドホルモンの前駆体となります(プロゲストロン、テストステロ ン、エストラジオール、コルチゾール等の性ホルモンをつくります)また皮膚への太 陽光線によりビタミンDを合成します。体内合成の大部分が肝臓でつくられ、一日 1000ミリグラム程度が合成されます。その他細胞内膜や独立した細胞からもつくら れ、これら体内合成がコレステロール総量の85%を占めます。

血液で脂質が運ばれるにはたんぱく質と結合していなければなりません。これがリポ たんぱく質です。リポたんぱく質はその密度によって、キミミクロン、VIDL(超低 密度)、IDL(中密度)、LDL,HDLに分類されています。

LDLは肝臓よりコレステロールを細胞膜に運び、HDLは細胞膜の余剰コレステロールを 肝臓に運び処理します。


●標準的なコレステロール値

最新の米国情報では((Dr.Jerry Gordon)コレステロールの適正量を総コレステ ロール220 mg/dl 以下, HDL 45 mg/dl以上、LDL130 mg/dl以下としています。

また米国では総コレステロールをHDLで除した数値が4.5以下、LDLをHDLで除した数値 を3以下が望ましいとしています。
(LDLの値は総コレステロールからHDL値をマイナスし、さらに中性脂肪値の80%をマ イナスして得られます)



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