ケン幸田のカナダ便り

絵画や彫刻から読み取る表現の違い

エンジェルとキューピッドの見分け方

“エンジェルとキューピッド”は、
日本人の間でよく混同され、
誤用されることが多いようですが、
大きな違いはエンジェルが神様ではないのに対し、
キューピッドはローマ・ギリシャ神話に登場する
ヴィーナスの子で「恋愛の神」だということに尽きます。

エンジェルは、神の使者として天界から人間界へ使わされ、
神意を人に伝え、人を守る使命をおっているので「天使」と呼ばれ、
その構成は九つもの階級に別れ、下の階級の天使ほど、
人間に近い存在とされています。

絵画や彫刻になったものを見分けるコツは、
まずはその持ち物の違いで、
天使はハープやラッパなどの楽器を持っているのに対し、
キューピッドは恋心を芽生えさせると言う金の弓矢を持っているところです。

次にその立ち位置の違いで、キリストやマリヤの周りに居るのが天使であり、
ヴィーナスの周りを飛んでいるのがキュービットと言うことになります。


仏像の見分け方

“仏像”の見分け方も中々の難問で奥が深いのですが
以下の簡単なポイントを覚えておくと便利です。

「如来」には、釈迦・阿弥陀・薬師などがあり、
基本的には座った姿勢であることが共通点です。

如来とは「過去の仏様と同じように来た」という意味で、
仏陀、すなわち悟りを開いた者を指すのです。

髪も結わず、装飾品も着けず、
衣一枚をまとっただけの姿が一般的で、
座った姿勢も含めて「悟りを開いた後の姿」であるからとされております。

制作年代を見分けるコツは、背筋が直角なのが室町・鎌倉時代以前のもので、
江戸時代以降のものになりますと、
庶民信仰を反映して「人に近付く姿」であるやや前かがみの姿をしているようです。

一方「菩薩」は、地蔵・観世音(観音)に代表され、
「悟りを求める者」という意味があります。

仏陀になることが予定されていて、
世の為人のために修行中である者を指すので、
立った姿勢が多いのです。

釈迦の悟りを開く前の姿、つまり王子の時代をモデルとしているので、
一般的に菩薩は高貴な姿をしているようです。

不動明王などの「明王」は、外敵から仏教を守る為、
武器を持ち恐ろしい形相をしています。

また仁王・帝釈天・弁財天・阿修羅・夜叉王などは「天部」と呼ばれ、
仏教成立以前からあったバラモン教や神話などの神々が仏教に取り入れられたもので、
武人、女性などバラエティ豊かな姿形をしています。



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