ケン幸田のカナダ便り

気圧と健康

"高山病"は、酸素不足から起こり、
主な症状は頭痛・めまい・息切れ・胃腸障害など、
ひどくなると意識障害や、長く暮らしていると不妊症をもたらすようです。
16世紀、南米に渡ったスペイン人の若い男女グループが、
ボリビアの高度四千米の都市ポトスへ入植した時の実話ですが、
中々子宝に恵まれず、何と入植後53年も経って始めての赤ちゃんが
生まれたのだそうです。
原因として考えられたのは、酸素の減少や気圧の低さが、
生殖に関係するホルモンの分泌を減少させ、
さらには女性の胎盤が高地でも胎児を守る事が出来なかった為、
流産や死産もあったのでした。
なお日本人は、高度千五百米ぐらいまでは、体にそう大きな変化は見られませんが、
それ以上ともなると、千米ごとに、体に取りこめる酸素の最大量が
平均10%づつ減少すると言われております。
南米には、マチュピチュやチチカカ湖など高地の素晴らしい観光地がありますが、
旅行の際は、是非医者や旅行業者のアドバイスをお受けになられることを、
苦い経験からもお勧め致します。

太陽に近い高地のほうが涼しいのはなぜ?
"高原や山上の涼風"の心地よさは、格別のものがありますが、
地球上の気温が太陽熱の影響を受けるものだとすれば、
そして又、一般的によく言われるように、
温められた空気は、上昇することからすると、
太陽に近い高地の方が気温が低くなることは、ちょっと気になります。
実際は、地面や海面が日射で暖められると、
それらの間接的な気温上昇要因が大きく影響していることが分かってきました。
ご存知のように、同じ海抜でも、土や草原、
緑地の少ない工場・人家密集地やコンクリートジャングルに囲まれ、
空調排気や炭酸ガスの影響を大きく受ける地区での気温が異常に高くなっています。
それ以外にも、実は気温は気圧の影響をもろに受けているのです。
地上百メートル以上からは、上空に行くほど、気圧は下がって行くので、
それに応じて上昇してきた暖かい空気でも膨張し、
その際のエネルギーが空気熱を奪うので、気温はどんどん下がるのだそうです。

ところで、海抜百Mごとに、気温は0.65から0.7℃下がることが証明されていますから、
標高1500Mでは、約10℃涼しいということになります。



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