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世界の健康ニュース解説

早石修博士とプロスタグランジンD2

  1. プロスタグランディンD2(prostaglandin)(PG)
  2. プロスタグランジン(プロスタグランディン)はそれを合成する脂肪酸の種類により3タイプに大別されますが、プロスタグランジン(プロスタグランディン)D2はオメガ6のリノール酸が造るアラキドン酸由来のホルモンで、悪玉作用が多い物質です。
    プロスタグランジン(プロスタグランディン)D2は脳や、粘膜などの肥満細胞(マスト細胞)に多く見られる物質で、アレルギー炎症、睡眠誘導などの原因物質として研究が進んでいます。風邪をひくと眠くなるのはプロスタグランジン(プロスタグランディン)D2の分泌が増加するからといわれてきました。

  3. (財団法人)大阪バイオサイエンス研究所
  4. 大阪バイオサイエンス研究所は早石修博士が初代所長として創設された、基礎医学を研究する施設です。
    プロスタグランジン(プロスタグランディン)関連では裏出良博氏を中心にプロスタグランジン(プロスタグランディン)D2を合成する酵素(PGDS)の研究が進んでいます。この研究は脳のくも膜の研究に発展し、くも膜下出血のメカニズム解明にも役立つことが予想されます。

    アラキドン酸系のプロスタグランジン(プロスタグランディン)は悪玉系といわれるだけに、心血管病、肥満、糖尿病など様々な疾病に関与しますから、プロスタグランディンD2研究の進展は新薬開発などにもつながります。

    睡眠薬、睡眠防止剤、抗アレルギー剤、脳卒中予防薬、アフリカ睡眠病(ツェツェバエが媒介するトリパノゾーマ原虫)など多くの分野の新薬が期待されています。

  5. プロスタグランジン(プロスタグランディン)(prostaglandin)(PG)。ジョン・ベイン博士、スネ・ベルグストレム博士
  6. プロスタグランジン(プロスタグランディン)という名が付けられたのは、1934年に精液から発見されたために、前立腺(prostate gland)から分泌されると考えられたからです。

    現在では人体の様々な部分で分泌されることが判明しています。
    プロスタグランジン(プロスタグランディン)(PG)は生体調整ホルモン(内因性生理活性物質)の化合物群です。

    AからJ迄命名されており、PGE、PGFのように表されていますが、これはプロスタグランジン(プロスタグランディン)の化学構造中にある5員環(あるいは6員環)の構造の違いです。またアルファベットの後にはPGE1やPGE2の様に番号が振られています。この番号はその化合物の二重結合の数を表しています。

    最初に見つかったのは血管収縮に関与するEとFです。生理時には子宮と卵巣でこのE型PG、F型PGが大量に作られ、子宮を収縮して痛みとなって現われます。プロスタグランジン(プロスタグランディン)は1958年に羊の精嚢から分離されて研究が進展しましたが、1971年になって英国の薬理学者ジョン・ベイン(Sir John R Vane)がプロスタグランジン(プロスタグランディン)の機能を発見し、1982年にノーベル賞を受賞しました。

    この項は2006年02月06日 20060206-1856脂肪酸が関わるアレルギーと喘息(その2)より転載しました。記事にはプロスタグランジン(プロスタグランディン)関連物質の詳細が記載されていますので参照してください。

  7. レム睡眠(REM)(Rapid Eye Movement)急速眼球運動
  8. レム睡眠とは肉体が睡眠状態でも、眼球が動いたりする状態を指します。レム睡眠中は学習したことや見聞きしたことを、脳の神経細胞(ニューロン)が整理することが知られています。

    反語としてノンレム睡眠がありますが、これは脳が眠る状態です。一般的には、一回の睡眠中にレム睡眠とノンレム睡眠が繰り返されるようです。

    お酒に強い方は、深酒時にはレム睡眠時間が長くなり、すっきりした目覚めが無いことを感じているでしょう。

    レム睡眠に関しては、早石修博士が20代の頃に留学した米国マディソンのウィスコンシン大学(UW Medical School)で遺伝子解析レベルの研究が進んでおり、現在もトノニ博士(Dr. Giulio Tononi,)率いるグループが多くの論文を発表しています。