世界の健康ニュース解説
鳥インフルエンザ:世界の脅威となったトルコ、インドネシアの鳥インフルエンザ
- 拡大する人感染鳥インフルエンザ
- トルコの鳥インフルエンザ拡大状況
- 新たな死者が出たインドネシア
- トルコの変異ウィルス型
クリックして拡大するトルコのH5N1高病原性鳥インフルエンザはこれまでにない速度で拡大しています。
また1月14日になりWHOではジャカルタ(インドネシア)で12人目の死者が出たことを公表しました。
トルコのケースでは、死者から採取されたウィルスが変異していることが確認され、インドネシアのケースが病院で働く助産婦であったために、危機感を募らせている世界各国は防疫体制の強化と共に、発生国への援助、非常事態に備えた体制作りを強化しています。
ウィルスは人感染を続けて変異を重ねていくと共に、人から人へ感染する型になりますから、鳥インフルエンザの伝染は新段階に入ったといえます。
検体が少ないためにウィルス変異の詳細判明には苦戦しているようですが、近いうちに新たな発表が行なわれる可能性も否定できません。
短期間に拡大しているトルコの鳥インフルエンザは1月12日現在、11県(81県中)でA(H5N1)型ウィルス確認され、15の県で疑いが持たれています。人感染も既に9つの県で総計18人のケースが確認されていますが、16日にはイギリスの研究所で詳細な変異型の分析が開始されます。
トルコで拡大の深刻な地域は、死者のでたアール県(Agri Province)のほか、ヴァン県(Van)、スィイルト県(Siirt)、シャンルウルファ県(Sanliurfa)ですが、いずれもアルメニア、イラン、シリアに隣接する東部地域です。
トルコの鳥インフルエンザは、すでに首都アンカラを含む3分の1近くの県で発生が疑われ、毎日のように新たな県での発生確認が続く状態となっています。
かなり以前より潜在感染が拡がっていたと指摘する専門家もいますが、今回のウィルスが毒性の高いものに変異している可能性も否定できません。
インドネシアのケースはジャカルタの病院で働く29歳の助産婦です。12月31日に発病、1月2日に入院し、11日に死亡しました。
これまでの調査では、彼女が発病2週間前に、殺したばかりの食用鶏を専門市場で購入したことが判明しているようですが、因果関係の詳細は不明です。養鶏数が巨大なインドネシアだけに、今後の調査と拡大動向が注目されます。
これまでに死亡した2例の患者から分離されたウィルスはロンドンの研究所(the MRC National Institute for Medical Research in Mill Hill, London)で分離、分析されましたが、変異ウィルスは昨年4月から中国の青海省の青海湖(チンハイ)で大量発生している鳥インフルエンザ・ウィルスに極似しており、2003年に香港で死者を出した型や、2005年にベトナムで拡大感染したものに近いものと言われます。これまでの分析では人から人に伝染するタイプは、まだ確認されていません。

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