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世界の健康ニュース解説

天然抗菌殺虫剤クララから農薬が検出されました

    農林水産省、安全局農産安全管理課は9月3日、中国製のクララ・エキス(注1)に農薬が含有されていたことを、関係方面に通達しました。
    クララのエキスは、無農薬農業において、害虫駆除に使用される、一般的な植物性抗菌殺虫剤です。
    三重県の生産農家がニラの栽培に使用したところ、ニラから農薬の合成ピレスロイド系殺虫剤シハロトリン(Cyhalothrin)が検出されたそうです。シハロトリンはニラの栽培には使用が禁止されている農薬です。
    この事件は植物系の強壮剤などに、クエン酸シルデナフィル(バイアグラの成分)を混入した中国製サプリメントの手法と同じです。
    園芸家もクララ・エキスを使用するそうですので、輸入物のクララ・エキスには十分注意してください。
    三重県のケースは個人輸入ですから、その他の販売量は不明ですが、輸出会社は天津中農国際合作公司、20kg入りポリタンクには、赤峰盛宇生物制品有限公司と刻印されているそうです。

    注1)クララ(Sophora flavescens Aiton) 豆科(Leguminosae)
    クララは和名。韓国、ロシア、中国、本州、四国、九州の野辺や河川敷に一般的な1.5mくらいまでの多年草。茎は木質化します。
    水はけの良い土壌を好みます。
    初夏に小さな黄色い花が房状に集合して咲きます。
    漢方薬の苦参(注2)はクララの根茎。
    クララは絶滅危惧種の蝶、オオルリシジミ幼虫の、唯一の食草として、愛好家には知られています。
    花や葉の外観は街路樹としてポピュラーなマメ科の槐(エンジュ)(Sophora japonica)と似ています。エンジュの花はルチンが豊富なことで知られており、漢方薬名は槐花(かいか)です。歯茎や口内の出血に用いられます。

    注2)苦参(クジン、Ku-shen)
    湿疹、抗菌、利尿などに、塗布や、内服されます。
    主成分は根に含まれるアルカロイド*と配糖体*ですが、用量の難しい劇薬です。
    苦参には近似種(亜種?)のSophora angustifoliaも含まれるようですが、文献によっては様々な混乱が見られます。本来flavescensは黄色という意味だそうです。
    根のアルカロイド成分が非常に苦く、服用すると、くらくらするために、クララと名付けられたといわれています(薬草カラー大事典)
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    *アルカロイド成分:マトリン(matrine)、オキシマトリン(oxymatrine)
    *配糖体:フロリジン(Phloridzin) (Phlorizin、Phlorhizin)