世界の健康ニュース解説
アカネ色素の発がん性が指摘される
- 学名: Rubia tinctorum LINNE
- 和名: 西洋茜(セイヨウアカネ)
- 英名: Madder
- 原産地 南ヨーロッパ、西アジア、北アフリカ
アカネには利尿剤などのハーブ、生薬として使用されていた歴史がありますが、効果が疑わしいために現在ではあまり利用されていません。ヨーロッパの民間では、胆管結石治療などに、現在も使用されることがあるようです。
主成分はアントラキノン(anthraquinone)系(注1)のルベリトリン酸(ruberythric acid)、アリザリン(alizarin)、プルプリン(purpurin)です。またイリドイド配糖体(iridoid glycoside)に属する L-アスペルロサイド(asperuloside)(注2)も含有します。おのおの有害性が指摘されている物質です。
注1) アントラキノン(anthraquinone)
アントラキノン系成分は大黄、アロエ、センナなどに見られる淡黄色の成分です。生薬の大黄はアントラキノンの成分が多く、神農本草経では下品に収録されているようです(下品は安全性の確認が十分でない分類分野といわれます)。
アントラキノンには強い下剤効果があり、含有量の多いセンナが、下剤のメジャーなカテゴリーを構成しています(漢方薬、一般医薬品)。医薬品の一部にはアントラキノンの毒性を軽減すべく工夫がしてありますが、ダイエットや便秘治療に使用されている、薬草茶や健康食品にはそのような細工は期待できません。
アントラキノン系成分を含有する薬草茶や健康食品の常用や多量摂取には危険性があります。
注2)L-アスペルロサイド(asperuloside)
ハワイ、フィジー、メキシコなどで健康食品として強壮、腫瘍治療などに用いられるノニ(noni)は学名のモリンダ(Morinda citrifolia)とも呼称されますが、L-アスペルロサイドはノニの主成分として紹介されているイリドイド配糖体です。有害性については不明ですが、イリドイド配糖体は酸化すると、毒性を示すといわれます。
ルベリトリン酸(ruberythric acid)、アリザリン(alizarin)、
プルプリン(purpurin)、L-アスペルロサイド(asperuloside)が原因?
2004年6月18日、厚生労働省は、国立医薬品食品衛生研究所からの報告を受けて、アカネ色素の販売自粛を要請しました。 アカネ色素(天然食品添加物)はアカネ科のセイヨウアカネの根茎から、水、エタノール等で抽出される黄色や赤紫色の色素ですが、腎臓の発がん性原因物質の一つとして疑いがもたれています。
日本では1997年に、名古屋市立大学、大雄会医科学研究所などから、発ガン性を否定する研究(ラットによる)が発表されていましたが、欧米では天然のアカネ色素に含まれるアントラキノン系物質は、肝臓障害や発ガンの原因物資として疑われています。
日本では食品添加物の認可色素として、ソーセージ、ハム、かまぼこ、清涼飲料(桃の飲料に多いようです)、菓子類(特に中国、ベトナムからの輸入菓子)、ジャムなどに使用されていますが、米国及びEUにおいては、使用が認められていません。昨年のアカネ色素の製造と輸入は一昨年に較べ激減していましたが、輸入23トン、国内製造が3トンでした(厚生労働省調べ)。
厚生労働省では発がん性に関する研究がより進展するまで摂食を控えるよう推奨しています。 添加物の内容は、法律で食品に明示されておりますので、消費者は自己判断で無添加品を選択することが可能です。
解説
セイヨウアカネ アカネ科(Rubiaceae)

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