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世界の健康ニュース解説

カナダのH7N3高病原性鳥インフルエンザに人が感染

    2004年3月27日、カナダ西海岸のブリティッシュ・コロンビア州(British Columbia )フレーザー・ヴァレー(Fraser Valley )の、マッキ村(Matsqui village)で、H7N3タイプの鳥インフルエンザが人間に感染したとの報道がありました。フレーザー・ヴァレーはフレーザー川により渓谷や草原地(Prairie)が形成された、ヴァンクーバー東の美しい田園農業地帯です。1800年代後半には一帯に金が産出し、川沿いに北上するアメリカの鉱山業者によってゴールドラッシュが起きた場所として知られています。

    マッキ村では2月20日ごろをピークに高病原性鳥インフルエンザ(High Pathogenic Avian Influenza)のH7タイプ(H7N3)が蔓延し、いまだに収まっておりません。

    カナダ食品検査局(The Canadian Food Inspection Agency 、CFIA)の発表によれば、フレーザー・ヴァレー近郷の被害は予想以上に広がっており、すでに10の農場や33の小さな養鶏業者において375,000羽の鶏が処理されています。


    感染した人は、数週間前より、フレーザー・ヴァレーの高病原性鳥インフルエンザ調査に携わっていたカナダ食品検査局の職員です。フレーザー・ヴァレー保健所によれば症状は結膜炎(conjunctivitis)程度の軽い症状で、すでに回復したとのことですが、詳細は判りません。同所では、このほかにも10人が、結膜炎や呼吸気管に風邪様の症状を示しているため検査中ですが、他の従業員を含めて、治療と予防にタミフルを投与しているそうです。


    解説)

    カナダでは1975年以来、低病原性鳥インフルエンザのH5 と H7タイプの感染が3ケースあり、最近では中部のオンタリオ州で2000年に発生していますが、低病原性鳥インフルエンザは高病原性鳥インフルエンザに変異しやすいことが知られています。

    最近では、米国のデラウェア州(Delmarva peninsula, Delaware)、メリーランド州(Pocomoke City, Maryland)でH7N2、テキサス州(場所は不明, Houston市場の調査, Texas)などでH5N2タイプの高病原性や低病原性の鳥インフルエンザが発生していますが、カナダとの関連は不明です。

    H7N3の高病原性鳥インフルエンザは2003年にオランダで80人が感染し、一人が死亡したH7N7のサブタイプです。

    カナダでは動物健康条例(the Health of Animals Act)により、処理した鶏は全額補償されるために、病原鶏の隠匿による防疫の支障は無いと言われています。