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世界の健康ニュース解説

スーパーアスピリンとは

    欧米ではスーパーアスピリンが売れています。
    日本での発売(OTC店売医薬品)も近いようです。
    アスピリンなど従来の解熱鎮痛剤よりも胃腸障害が少なく、抗炎症・解熱作用が強い(異説もある)ということから、
    通称として、このように呼ばれ、昨年は全世界で5000億円以上も売れたといわれます。
    これは消炎鎮痛剤として世界第1位の売上です。
    中高年になってから急増する慢性関節リュウマチや変性関節症の患者は国内だけでも約70万人(厚生労働省リウマチ研究班調査)といわれますから、スーパーアスピリンの出現は朗報です。
    これまでのアスピリンなどの非ステロイド性抗炎症剤(NSAIDs)は、炎症を起こす酵素シクロオキシゲナーゼ2(COX-2と呼ばれている)と胃を保護する酵素シクロオキシゲナーゼ1(COX-1と呼ばれている)の両方を阻害しますので、炎症を抑えるかわりに、胃腸障害の副作用が起きました。
    そこで、選択的にCOX-2だけを阻害するような解熱鎮痛剤ができれば理想的、ということで開発されたのがスーパーアスピリンです。
    炎症や疼痛に関与するCOX-2のみを選択的に阻害する薬剤として、世界で初めて製品化されたのは米国ファルマシア社のコキシブ系消炎鎮痛剤と呼ばれる「セレコキシブ」です。市場ではCelebrex 「セレブレックス」またはCelebra 「セレブラ」という商標で売られています。

    スーパーアスピリン誕生の背景
    このような新薬が出現した背景にはアスピリンの機能解明があります。
    ドイツバイエル社のホフマン博士が、やなぎの枝から抽出される成分の分子構造をヒントにアスピリン(アセチルサリチル酸)の合成に成功したのが1897年、商品化は2年後の1899年でした。永い間その機能は解明出来ませんでしたが、1971年になって英国のジョン・ベインが内因性生理活性物質(生体調整ホルモンともいう)の化合物群である酸素官能基プロスタグランディンを発見し、ノーベル賞を受賞しました(プロスタグランディンの説明はこちら)。この発見はアスピリンの作用を理論づけて、その後の消炎鎮痛剤の発展とアレルギー性湿疹、アトピー性皮膚炎の治療に大きな貢献をはたしました。スーパーアスピリンの出現により、アスピリンは血小板凝集抑制作用(血栓を作らないようにする作用)が注目されて、最大の用途となっています。