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世界の健康ニュース解説

海外旅行で寄生虫の危険を予防する方法

海外旅行にはウィルス、細菌、かび等真菌類、寄生虫など危険が常にありますが、
この項では世界人口の五分の一以上が苦しんでいる寄生虫を取り上げました。
日本では世界大戦後、長い期間をかけて各種寄生虫の撲滅に取り組んで、効果をあげてきました。
しかしながら最近の海外旅行の普及と、定番旅行に満足しない層の増加によって
いったんは壊滅したものが復活しつつもあります。
特に発展途上国や未開の地を訪問するときは細心の注意が必要です。
自分を守ることのほか、日本の防疫体制に協力することは義務でもあります。

  1. 生の魚介類を食べない
  2. さば、イカなどのアニサキスが著名。ケガニ、ツガニとも呼ばれるモクズガニは肺吸虫の中間宿主。鮎などが感染することで知られる横川吸虫もある。日本で発見されているが広い範囲の外国も危険。寄生虫が侵入した場所によって、肺炎、脳炎、腸炎など様々な症状がでる。

  3. 淡水や汚れた海で水浴をしない
  4. 素足で歩かない。中央アフリカ、中国、フィリッピンの一部の地域では住血吸虫が危険。住血吸虫の幼虫は水中を泳いでいて、人の皮膚に侵入して感染する.住血吸虫は貝の中で育つ。
    マンソン住血吸虫、ビルハルツ住血吸虫、日本住血吸虫の三種類が報告されている。 肝硬変などのほか腎臓などの内臓が冒される。
    世界中には2億人の感染者がいて、水浴、水中で耕作をする人が感染するという。
    哺乳類の便から感染する糞線虫strongyloidiasis は皮膚を経由しても感染するため、汚染地などでの水浴や素足での歩行も危険。沖縄での感染が認められて有名になったが、熱帯、亜熱帯のほとんどの国で発生する。腹痛,水様性下痢,便秘のほか,咳などの呼吸器疾患がある。

  5. 生肉は食べない
  6. 細菌の中毒の項で解説しましたが寄生虫も危険。
    生の馬、牛、豚肉には前述の糞線虫や有鉤嚢虫などの危険がある。

  7. 蚊やブヨに刺されない
  8. リンパ管の中に入って成長する寄生虫フィラリアを蚊が媒介する。中国、東南アジア、南米など熱帯や亜熱帯に多く、世界中で1億2千万人が感染している。
    熱帯熱マラリアは死亡率が高い.インド、東南アジア、中央アフリカ、中南米に多い。
    世界中では毎年2−3億人が感染し300万人が死ぬという.各種の抗マラリア剤が効かない種類が増えている。
    フィラリアの一種であるオンコセルカOnchocerca volvulusは中南米6カ国(ブラジル、
    コロンビア、 エクアドル、 グアテマラ、 メキシコ、 ベネズエラ)などで流行している。

  9. サシチョウバエに刺されない
  10. 吸血昆虫のサシチョウバエ はリーシュマニアという寄生虫を媒介して、刺された患部が溶けた状態にしてしまう。サウジアラビアなど中東と中南米諸国で発生する。

  11. サシガメに刺されない
  12. 吸血昆虫のサシガメはトリパノソーマという寄生虫を伝染させる。
    トリパノソーマは心臓や腸、食道に寄生して人体を食い荒らすシャーガス症を引き起こす。南米の住宅地に認められる。

  13. 犬、猫、狐など動物類に近づかない
  14. テーマパークや動物園で子供などを対象の動物に接触させるコーナーは危険。猫を宿主とするトキソプラズマという原虫は病後、高齢などで免疫力が低下している人が感染しやすい、糞便を通じてほとんどの哺乳類が感染するという。
    妊娠中の女性経由で胎児にも感染する。
    糞線虫症はここでも危険。

  15. ネズミ類に近づかない

  16. これら動物の糞便も危険。肺が冒され死亡率の高いハンタウィルス症候群はネズミ類にかまれて発生するという。中南米での発生が著名。また肝機能障害を起こすエキノコックス、多包条虫はキタキツネが媒介するといわれて有名になったが、犬なども感染するという。野ねずみ類を中間宿主とすることも知られている。北半球各国で広範囲に認められる。